かすみ目の原因は白内障や視力調節力の低下と考えられているが、当院では西洋医学では治療不可能とされている球後視神経炎からくるかすみ目の方を専門としている。
- 症例1 白内障治療後のかすみ目。ブロック後即座に改善するが1週間で徐々に再燃。
- 症例2 網膜色素変性症で眼内ステロイド注射治療中。ブロックで全治に近い。
- 症例3 原因不明のかすみ目。ブロックで改善。
- 症例4 原因不明のかすみ目。ブロックで改善。
- 症例5 中心静脈閉塞症のかすみ目。ブロックで改善。
- 症例6 糖尿病性網膜症のかすみ目。ご加持で改善(ブロックせず)。
考察
かすみ目に対する上頚神経節ブロックの有効率は100%であり極めて効果が高いと言える。
症例2では改善が著しいため、3か月に1回のステロイド注射が、現在年に1回の頻度まで改善している。逆に言えば、上頚神経節ブロックで改善するかすみ目は白内障や視力調節以外の機序と考えられる。
かすみ目と言えば白内障手術と角膜移植が主流だが、高齢者のかすみ目の場合、白内障の治療だけでは完全には治らない可能性(視神経由来)がかなりある。
視神経由来のかすみ目には今のところ上頚神経節ブロック以外に治療法がない。が、そのことは眼科学会のメンツもあり、一般的には認知されていない。