脳梗塞後遺症治療法

脳梗塞後遺症

脳梗塞は脳に行く栄養血管が血栓などにより詰まってしまい、血流が途絶えて脳細胞が虚血に陥り壊死してしまう疾患です。壊死した脳細胞は復活しないと思われていましたが、最近、脳にも幹細胞があり、再生される可能性があることが判明しました。しかしながら再生には血流が復活する必要があります。脳梗塞では血流が途絶えているため脳梗塞に一度なってしまうと機能回復がなかなかおぼつかないのです。側副血行路となる血管が再生されれば壊死部分の脳細胞が再生される可能性がありますが、それも十分な血流量にはならないでしょう。よって、通常はの脳梗塞治療の考え方は「生き残った脳細胞を活発化させて死んだ部分のリカバリーをする」「今以上に梗塞を作らさせない」というのが治療の基本となり、「脳細胞を再生させる」という考え方には、現医学では至っていないのが現実です。


 

治療法(確立されていません)

壊死した脳細胞に血流を供給させるためには、側副血行路の血流を上昇させなければならないでしょう。そのためには脳への血流量の底上げが必要で、前・中・後大脳動脈の血流量を増やす目的で頚部交感神経節ブロックを行います。この治療を週に1回行うだけで、麻痺側の筋のつっぱりがとれてくる、麻痺側の手の巧緻性が上がる、ろれつがよくなったというような症例を経験しています。症状の改善スピードが明らかに注射後に速まったため、注射が治療効果になっていると判断しました。症例を詳しく知りたい方はこちら。上頚神経節ブロックについて詳しく知りたい方はこちら


上頚交感神経節ブロックは頚部交感神経節ブロックのうち、最上部に位置する神経節めがけてブロックする方法です。ペインクリニックでしばしば行われている星状神経節ブロックは下頚交感神経節ブロックであり、兄弟のような関係で効果もほぼ同様と考えてよいでしょう。


 

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