キアリ奇形・脊髄空洞症

キアリ奇形(I型)

小脳、延髄および橋の発生異常を基盤とする奇形で、小脳・脳幹の一部が大後頭孔を超えて脊柱管内に陥入する形態を呈する疾患です。小脳・脳幹の一部が大後頭孔を超えて脊柱管内に陥入する形態を呈する疾患です。キアリⅠ型奇形の診断は大後頭孔から小脳扁桃先端が 5 mm以上下垂していることとされています。約50%に脊髄空洞症を伴い、更に空洞を有する患者の約1/3に側彎を伴います。水頭症は10-30%に伴います。発症は20-40歳の成人で、女性に多くみられます。頭蓋頸椎移行部の先天性疾患として後頭骨環椎癒合、環椎軸椎癒合、頭蓋底陥入症を伴うことが高頻度にみられます。(脳外科疾患情報ページより引用)


症状

小脳や脳幹の圧迫症状(小脳失調、中枢性無呼吸、嚥下障害などの下位脳神経障害、垂直性眼振、吃逆、めまいなど)、脊髄空洞症による症状(疼痛、解離性知覚障害、筋萎縮、腹壁反射の減弱、深部腱反射の亢進や低下などの錐体路兆候など)が認められます。初期症状は下垂した小脳扁桃による後頭部痛や頚部痛で、半数以上の例で認められます。この痛みは咳、くしゃみなど怒責時や活動性の増加時に増強するのが特徴です。(脳外科疾患情報ページより引用)


治療法(確立されていません)

大部分で「経過観察のみ」という状態であり、上記のような小脳失調・めまい・脳神経障害などの症状には「打つ手なし」の状態です。よってキアリ奇形があることを知らされた親たちは、将来起こりうる病状の悪化に不安でいるのみです。しかしながら、これらの病態は基本的に小脳・脳幹・延髄部分の血行障害です。よって、実際には「打つ手なし」ではなく、血行障害を改善させるべく頚部交感神経節ブロックを行えば、症状を軽快させられる可能性が十分にあります。ある程度、ブロックを定期的に受ければ症状の進行も抑えられると思われます。打つ手なく、子供の苦しむ状況をただ見ているだけではなく、改善させることができる可能性を求めることをお勧めします。


 

脊髄空洞症の治療(確立されていません)

脊髄に空洞ができる理由は、髄液の還流と異常が原因と言われています。 私は還流異常が起こる原因は脊髄が引っ張られることにより、神経がクロスする部分(中心部)に炎症が起こると考えています。治療法なしといわれていますが、私の仮説では脊髄の血行を改善させ(交感神経節ブロック)、脊髄の緊張を解除(姿勢矯正など)し、脊髄の炎症を軽減(ステロイドやレミケードなど使用)すれば、症状を軽快させることができると思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です